第回  披講(互選)

 

3 坂道を下りゆくほどに秋夕焼
柚子
(1票)
  「坂道を下」ることを非常にポジティブに捉えていて印象的な句。単なる時間の経過以上に、人生に於いてもここまで来たからこそ見える・感じられる・しみいる色合いがあるのだと思いました。 めぐる
4 蚯蚓鳴く妻は時折酒の友
つかさ
(2票)
  お酒が頂けて羨ましいです。
  夫婦で飲む酒は話題に乏しい。がしかし、何とも言えない静かな落ち着きがある。心の奥底が暖かくなり、思いやりが通う。 かかし
6 人の中人を離れて天の川
たいぞう
(4票)
  孤独であって孤独ではない 豊作
  良いと思います。 石山
  「人を離れて」の人を人間ととれば、魂が天の川へ行ったともよめる。行ったものの、本当は天の川なんてない、そう見えているだけだ、と思って帰還。真ん中の「離」が効いていると思いました。 あさふろ
  季語は「天の川」。自分が人でないような、ユーモラスな発想だと思いました。他人(ひと)を離れてなのでしょうね。自他の区別だと思いました。 せせい
7 毛染する敬老会の案内来て
秋桜
(1票)
  いつまでもお洒落を忘れない素敵です.
8 墓原の裏は花野に続きをり
勇魚
(3票)
  郊外の墓地で裏は一面野草の花。私の墓はカトリック墓地にあり裏は里山に続いていて半年は雪に閉ざされます。 よせふ
  動と静、死と生の対比。いいお句です。 鉄腕アトム
  村の昔からある墓地とその裏から続く花野。そのコントラストにドキッとさせられますが、こういう風景は実際にあるのだと思います。 柚子
9 名月や大きな背中の小さな背
兎波
(4票)
  同じ月でも見え方は違うかも 豊作
  私にはおじいちゃんとお孫さんの光景に思え、 とてもほのぼのとしました。 寿々
  息子の背の孫を見ながら、遥か昔我が背に負うた彼の事など想いを飛ばしてしまいます。 浜千鳥
  疲れた子供をおんぶしてる様子を大小で表してるの面白いと感じました
10 小鳥来るなかに老ゆるもゐるだろか
あづみ野
(1票)
  小鳥へのお優しいお気持ちに脱帽しました(._.) 白梅
13 目瞑りて蝉時雨きく露天風呂
白梅
(1票)
  いいですねえ。当地は温泉天国。目を開けると北信五岳が広がります。 浜千鳥
15 秋の夜やランプシェイドの鬱金色
めぐる
(2票)
  鬱という字と金という字、それぞれのイメージが秋と響き合っていて惹かれました。秋の夜を表す何かほかの季語もあるかも。 ぎんう
  美しい御句と思います 万年青
16 風の色朝顔九輪の深呼吸
翔子
(1票)
  朝顔の深呼吸は秀逸。 泥亀
18 足とんと打ちて山蟻走らせし
秋 浪
(2票)
  小さきものの命。この愛しきもの。 明彩
  リズム感がいいと思います。 万年青
19 米を研ぐ指より溶けて行く秋思
泥亀
(6票)
  きっととても丁寧にお米を研いでいらっしゃる。炊飯のスイッチを入れる頃には、もうすっかり秋思は消えています。 めぐる
  日常の何気ない幸せを思いました。 灌木
  そういえば、米を研いでいるときは心がからっぽな気がします。いろいろな思いが溶けて行ってるのかも知れませんね。 ぎんう
  米を研ぐ時のこの感覚に親近感が湧きました。
  米を研ぐ詠み手の手はそれなりに荒れているだろう。その指から溶けていくには秋思。果たしてどんな愁だろうか。詠み手の複雑な心境に思いをいだく。 卯平
  上手い表現ですね。なるほどと思いました。 つかさ
20 自販機の釣銭ぬくし晩夏光
卯平
(1票)
  自販機の飲み物は冷たいけど、釣銭は温いという気づきに今年の夏の暑さを思い出しました。晩夏光の季語がいいです。 兎波
23 空耳の増えるにまかせ彼岸花
豊作
(2票)
  加齢に伴い反応が遅れがちになり申し訳ございません。 宗太
  彼岸花があちらとこちらを媒介しているようです。彼岸花に認められて初めて、メッセージが届くのでしょう。 あさふろ
28 返納も運転もせず枯蟷螂
やち坊主
(6票)
  かまきりの顔をした人が目に浮かびます 瞳人
  「枯蟷螂」がいい。 汕山
  枯蟷螂に年を聞こうかな 鉄腕アトム
  まるで自分のことかと思う共感の一句です。枯れ蟷螂の季語と良く適合していて言い得て妙と思いました。 比良山
  僕もこの通り、自転車生活に入りはや十ヵ月を過ぎる。そしてやはり枯蟷螂に。ありがたくて。 かかし
  枯蟷螂?と思いつつ 万年青
33 騒々しい世の隅にゐてとろろ汁
あづみ野
(4票)
  浮世絵「丁子屋」の世界ですね。 ひろ志
  とろろ汁のうっとり感に癒やされるところを騒々しい世の隅にゐての措辞でうまく表現されていると思いました。 比良山
  わかります。騒々し過ぎです。 寿々
   はしゃがず、さりとて腹を立てず。自分を知り悠然と生きる姿が見えてきます。とろろ汁が豊かな心持をを表しています。僕もこんなように生きてみたい。 かかし
36 鹿の目の森の深さを湛へたる
ぎんう
(2票)
  縄文人の目もそうだったのでしょう 豊作
  季語は「鹿の目」。「森の深さ」が印象的でした。 せせい
37 鯖の道先は花野に紛れけり
泥亀
(1票)
  「花野に紛れけり」の措辞に 「鯖の道」を歩いてみたくなりました。 兎波
39 野の風に背中を押され秋遍路
暁孝
(1票)
  秋遍路の寂しさのようなものが感じられます。野の風がいいですね。 柚子
40 しんがりもやがては点に渡り鳥
ひろ志
(5票)
  渡り鳥が地平に消えるまでをじっくり観察しておられます。凝視の俳句って好きです。 よせふ
  渡り鳥の行方を最後迄ご覧になり、ホツとされたんです)^o^( 白梅
  渡り鳥の行動を見事に捉えました。 牛歩
  渡り鳥が点になるまで見送られたのですね。無事に到着してほしいという優しいお気持ちです。 勇魚
  空を仰いで見送る姿も絵になりそうですね。 明彩
42 誰も居ぬ駅にたんぽぽ返り咲く
あづみ野
(1票)
  返り咲くという表現に惹きつけられました。
44 流星の人に聞かれぬやうに降る
ぎんう
(2票)
  聞かれぬやうに、に惹かれました。解釈はできていないのですがとても好きな句です。 すみれ
  青白い一すじの光に気付けたら幸せです。 明彩
46 爽やかや頭に仄かなる句力
比良山
(2票)
  俳句は下手でかまわない、という結城昌治の名言を頼みに、句力仄かでかまわない 瞳人
  高柳克弘氏の「ことごとく未踏なりけり冬の星」を思いました。仄かな灯を頼りに人跡未踏の星の上に立ち、爽やかと言い切ること。私には未踏の境地です。 あさふろ
48 寡黙なる夫のジェスチャー天の川
(2票)
  父でなく夫なので、天の川に俳諧味を感じました。 灌木
  季語は「天の川」。「寡黙なる」と言う上5に句を引き締める効果があると思いました。 せせい
51 降り立てば無人駅なり法師蝉
寿々
(2票)
  蝉しぐれの中では法師蜩の声は特異です。 ひろ志
  故郷が恋しいですね。 汕山
53 暗黒の空突き抜ける稲光
汕山
(2票)
  暗黒とはちょっぴり言い過ぎかも、でも猛烈な稲光を連想します。 徹春
  今年の稲光は殊の外厳しいものがある。 暁孝
54 度し難きわが物嫌い茗荷の子
よせふ
(2票)
  こればかりは、どうしようもありませんね。夫も見るのも嫌と申します。ちなみに姑は大好物。 浜千鳥
  幸いにして小生何でも頂くが、友には結構色々居りますね。 ひろし
62 秋めくや昭和の歌の懐かしく
牛歩
(1票)
  ♪みんなで肩を組みながら♪歌ったあの友この友の顔が浮かぶ ひろし
65 一畳にひろびろと寝て秋曇
めぐる
(1票)
  昼寝の気持ち良い時期になりましたね! すみれ
68 バイタルの管を抜き取る今朝白露
石山
(3票)
  生命維持装置のパイプと理解して、これが取れると手術は大成功。よかったですね。 おもちゃ
 
  看取りの果ての別れ。 宗太
70 せんべいを隠す子の背に鹿寄り来
幹弘
(5票)
  良いと思います。 石山
  クスクスと笑いました。
  前の鹿にせんべいを後ろに隠したら後ろに別の鹿が来て食べる。鹿に取り囲まれることありますよね
  可愛い子供の動さがみえます。 あづみ野
  鹿の方が1枚上。鹿も子供も共に 可愛らしく表現されていると思いました。 兎波
72 月天心誰れに隠さふ恐妻家
瞳人
(1票)
  正直この句に触れてニヤリとしました。いいです。 つかさ
75 守備位置は棚田三枚案山子立つ
幹弘
(3票)
 
  狭い棚田だが3枚を担当して、誇らしげな案山子。 秋 浪
  案山子に守備位置という表現が面白いですね。棚田三枚も効いています。 つかさ
76 お供へは影絵となりぬ月上がる
かかし
(1票)
  月光にくっきりと見えるお供え物色々中七の表現いいですね
78 黒葡萄煙に巻いたはずなのに
たか
(1票)
  葡萄の畑と美人は…とかなんとか蘊蓄をかたむけたのだが。試飲のしすぎたようですな。ユーモアたっぷり。 やすし
80 ぶらんこに二人並びて良夜かな
すみれ
(3票)
  夜のぶらんこの二人、月は煌々と。 ひろ志
  良いと思います。 石山
  地面に写りし動画もほのぼのと ひろし
81 秋日さす病室の窓鶴を折る
勇魚
(1票)
  鑑賞していて、思わずじーんときてしまいました。
82 町会のテント一張り地蔵盆
善夫
(2票)
  いかにも地蔵盆らしいと思います。地蔵盆の情景が目に浮かびます。 秋桜
  これが歴史と伝統なのでしょうね。 汕山
83 高跳びの起承転結天高し
豊作
(3票)
  引くものも足すものもなく、お見事と感心いたしました。 灌木
  たしかにあの競技は、ひっくり返り転んで結着がつきます。高高、転天の韻の流れが効果的。 やすし
  高跳びの助走、跳躍、着地までを起承転結と表されたことで動きが明確になりました。季語とよく合っていると思います。 勇魚
85 名月を部屋に招きて手酌酒
牛歩
(4票)
  少し類想感が気になりましたが、とても気分の出ている句だと思います。 ぎんう
  酒は風流に飲むべしという感じですね やち坊主
  名月の光を浴びながらの酒、一人でもさぞかしうまいことでしょう。 秋 浪
  さぞかしお酒がおいしかったでしょうね。 あづみ野
90 過疎を出て町へゆく子や芋嵐
たいぞう
(1票)
  季語がよくきいているとおもいます。 あづみ野
94 半袖の腕ひりひりこの残暑
宗太
(1票)
  今年の暑さは、格別でした。この句のとおりでした。 牛歩
95 窓拭きの背に貼りつく大残暑
寿々
(3票)
  つい先日、窓ふきをしてたら背中に焼けるような西日が貼りつき、早々にやめました。「背に貼りつく大残暑」・・・お上手と思います。 秋桜
  後少し頑張りましょう。 泥亀
  大掃除大変だ。残暑の厳しさの中での作業は何時も夫のタスクである。 卯平
96 渾身に震はす腹や秋の蝉 
柚子
(1票)
  秋の蝉が出ているとなんかしんみり致しました(ーー;) 白梅
97 爆風のごとく飛び立ち稲雀
ぎんう
(5票)
  稲雀が一斉に飛び立つ様子を上手く表現出来ました。 徹春
  最近雀が何だか少なくなって、このような光景が見られなくなってきました。 暁孝
  稲雀の元気さ、数の多さ等様子が目に浮かびます。 秋桜
  最近は田畑もなくなり、このような光景に出会わなくなりました。懐かしいです。 寿々
  「爆風のごとく」、他の鳥と違う雀の飛び立ち方が見えてきます。人がいなくなればまた一斉に下りてくるのでしょう。 柚子
98 編笠に匿名となり風の盆
兎波
(1票)
  そうですね。特にうつむき加減の女性は顔が見えません。 秋 浪
101 千枚の夕焼け小焼けビルの窓
やち坊主
(2票)
  高層ビルの立ち並ぶ都会の夕焼けはこのように映るかも、諧謔も感じます。 徹春
  窓ガラスが千枚ね。一枚一枚に映る夕日、現代の都会の夕焼けが上手く描かれています。 鉄腕アトム
105 秋雲の兆し見えけり今朝の空
秋 浪
(1票)
  俳句を始めてから、より空と雲が美しく見えるようになりました。毎日眺めて毎日違う空であることよ。 すみれ
110 新調の釜に炊きあぐ茸御飯
ひろ志
(2票)
  電気釜を新調されたんですね。AI機能付きで茸御飯の素は上手く炊けたかな? おもちゃ
  釜ピカピカ 新米ツヤツヤ 松茸か やち坊主
113 川に出て花野の小道行き止まる
勇魚
(1票)
  信濃川の河川敷もこんなです。相手が川では戻るよりしょうがないですね。 よせふ
116 籠に鳴き庭より返し虫の夜
幹弘
(2票)
  籠にはどんな虫が鳴いているのかな。 暁孝
  籠の虫と庭の虫が鳴きかわしています。何か通じているような。賑やかな虫の夜。 勇魚
117 塀出て九月の月と酌みにけり
瞳人
(1票)
  塀にも色々ありまして。月見には無粋なところから、小粋な場所に繰り込んだという場面か。 やすし
118 秋黴雨AI俳句読み耽る
秋桜
(1票)
 
123 口あんぐり鯉は月下に地は宴
幹夫
(1票)
  月下の鯉と地上の宴の対比が面白く、口あんぐりの描写が平和さをさらに醸し出しているところお上手と思いました。 比良山
125 帰省子の家路に知らぬ更地あり
善夫
(1票)
  久しぶりに帰ってきた故郷。いつのまにかそこにあった家は壊され更地となっている。過疎化は深刻だ。 卯平
126 トラックの荷縄ボーンと秋の空
あさふろ
(3票)
  荷縄の動きと秋の空とが響きあっています。 牛歩
  「ボーン」が秀逸。 泥亀
  情景鮮やか。婚の荷かな。 宗太
129 幸せは気付くものかも菊の酒
徹春
(2票)
  菊の酒には過去を反芻する機能が働くのかと。 おもちゃ
  言われ続けていること、ながら、念押しにもう一度 瞳人
130 残暑見舞い朝一番に投函す
白梅
(1票)
  朝の涼しい時に一仕事 やち坊主


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